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■血液型の真実 2/5

 

●ウイルスや細菌と戦うためのバリエーション

では、何のために糖鎖って生えているんだろう。もともと動物の細胞は頑丈な「細胞膜」でおおわれているのだけれど、このままでは困ったことが起きるんだ。

ヒトは60兆個の細胞が集まった「多細胞生物」だから、各細胞が連携する必要があるんだ。細胞膜で完全に外部を遮断すると連携できなくなるよね。そこで糖鎖が必要になるんだ。

細胞の糖鎖は「細胞同士を接着させる」「細胞の種類識別」「ホルモンなどの受容体」などの役割があるんだよ。要するにセンサー付き連結器みたいな役割をしているんだね。1個の細胞表面に、ものすごくたくさん生えているんだ。

実は「細胞は糖鎖を通して他の細胞とコミュニケーションをしている」ともいわれているんだ。この説はとても重要だね。どんな情報交換をしてるんだろうね? これはまた別な機会に詳しく解説するからね。

話をもどすと、糖鎖は細胞の連結器みたいなものだけど、ここにイヤラシイやつがやってくるんだ。それが、体外の異物であるウイルスや細菌なんだ。これらの侵入者は巧みに「ボクはあなたに必要なホルモンですよ」みたいに偽装してやってくるんだ。

例えば、O型のH物質にとりつくウイルスがいるとするよ。ウイルスは運動機能がないので漂っているだけなんだけど、自分の表面をH物質にくっつくよう偽装していてH物質に当たるとガチンと接合するんだ。それから細胞の中に侵入する、というか細胞に取り込んでもらうんだ。糖鎖につかまえてもらわないとウイルスは流されてしまうよ。

細胞はこのウイルスをつかまえてしまわないよう長い年月をかけてH物質以外の糖鎖の型を生み出したんだ。血液型(=糖鎖)のバリエーションがあるのは、体外の異物であるウイルスや細菌を侵入させにくくするためなんだね。

 

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