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■匂いフェチとキスフェチ 5/5

 

●フェチには合理的な理由があった

人類がキス好きに進化したのには理由があるハズなんだ。ボクはその理由が“人類が服を着るような生活になったから”だと想像してるんだ。突拍子もないように聞こえるかもしれないけど、説明してみるね。

まず、人類は体毛が退化しているってことに注目してほしいんだ。体毛は、保温効果バツグンで、生えている角度を調節することで、放熱や湿度調節もできるスグレもの。DNAを傷つける紫外線を遮断し、蚊除けにもなるしね。ほとんどの動物にとって体毛は必需品といえるんだ。「人類が体毛を捨てる合理的理由は見当たらない」といわれているほどなんだ。

人類が体毛を捨て去った理由は今だにはっきりしないけれど、説のひとつとして「進化の過程で、食料豊富な海岸で生活をするようになったから」というのがあるんだ。海で泳いだり潜ったりするのに体毛はじゃまな存在なんだ。陸に上がっても体毛が濡れていると急速に体温を奪うしね。

泳げるサルである人類は、実はとても特別な存在なんだよ。チンパンジーなど極端に水を恐れるので、ちょっとした小川を渡ることも出来ないんだ。人類が2足歩行を始めたのも、水中を歩くことで覚えたともいわれてるんだ。泳ぐことはDNAにも刻まれていて、赤ちゃんでも水の中で目を開けて泳ぐことが出来るんだ。

人類にとって海岸での生活が進化のきっかけになったのは確かで、体毛を捨てたのもこの頃じゃないかな。ただ、服という脱いだり着たりできる体毛の代用品を作れる知性があって、初めて体毛を捨てることができたはずなんだ。

その時期は7万2000年前らしいんだ。ドイツのマックス・プランク進化人類学研究所マーク・ストーンキング博士らによると、ヒトジラミが衣服に住みついて繁殖することに着目して、ヒトジラミのDNAを分析したんだ。そして、ヒトジラミの起源がおおよそ7万2000年前で、その頃、人類がシラミの居場所となる衣服を着用するようになったと発表してるんだ。

海で体臭を流し衣服で体臭をラッピングするようになると、相手のMHCをより確実に知るために、人類はキスをするようになったという仮説をアキラは考えているんだよ。

人類は、匂いという空中を漂う微量化学物質を分析してMHCのDNAを選別してて、さらにキスでも同じようにMHCを吟味してDNAを選別してると思うんだ。匂いフェチ・キスフェチは、よいパートナーを選んで自分の将来の幸せをつかむために、とても大切な行為なんだね。

最後まで読んでくれてありがとう。

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